ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
今週末の満室だったデラックスルームはキャンセルが二件出て、年始までだと十件、三か月先までだとキャンセルが二十件を超えていた。
(こんなに影響力があるなんて)
幽霊が出たという投稿からわずか一日でのことである。
この先、もっと増えるのは確実だろう。
皆の顔色が青くなり、事務長が慌てて受話器を手に取った。
「神山さん、至急お伝えしたいことがありますので、事務室までお願いできますか?」
何事かと駆け込んできた神山も状況を聞くと焦り顔になる。
「海崎オーナーに連絡しなければ。私は投稿者について少し調べてみたいから、杏野さんがオーナーに電話して」
「はい。すぐにかけてみます」
鈴花と海崎の夫婦関係を知っている者は夢美と真紀、神山だけだ。
他の事務員たちになぜ鈴花が連絡役を頼まれたのかと不思議そうな目で見られたが、今は気にしていられない。
「いったん、失礼します」と事務室を出てロッカールームに急ぐ。
向こうは今、朝の七時くらいだろう。
まだ寝てるかもしれないので、仕事用の電話を鳴らしても出てくれるかわからない。
だけど私用の携帯に鈴花がかけたら、必ず出るはずだ。
『商談中でも夜中でも、なにかあったら電話して。いや、なにもなくても声が聞きたかったらいつでも電話をくれていいから。なにより鈴花を優先する』
出かける前にそう言ってくれたのだから。
(こんなに影響力があるなんて)
幽霊が出たという投稿からわずか一日でのことである。
この先、もっと増えるのは確実だろう。
皆の顔色が青くなり、事務長が慌てて受話器を手に取った。
「神山さん、至急お伝えしたいことがありますので、事務室までお願いできますか?」
何事かと駆け込んできた神山も状況を聞くと焦り顔になる。
「海崎オーナーに連絡しなければ。私は投稿者について少し調べてみたいから、杏野さんがオーナーに電話して」
「はい。すぐにかけてみます」
鈴花と海崎の夫婦関係を知っている者は夢美と真紀、神山だけだ。
他の事務員たちになぜ鈴花が連絡役を頼まれたのかと不思議そうな目で見られたが、今は気にしていられない。
「いったん、失礼します」と事務室を出てロッカールームに急ぐ。
向こうは今、朝の七時くらいだろう。
まだ寝てるかもしれないので、仕事用の電話を鳴らしても出てくれるかわからない。
だけど私用の携帯に鈴花がかけたら、必ず出るはずだ。
『商談中でも夜中でも、なにかあったら電話して。いや、なにもなくても声が聞きたかったらいつでも電話をくれていいから。なにより鈴花を優先する』
出かける前にそう言ってくれたのだから。