ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
『簡単に言うとそうだな。アシェンのアカウントで構わないから嘘を認めて謝罪し、二度と当ホテルに損害を与えないと娘に約束させるなら許すが、そうでなければ刑事告訴と損害賠償請求裁判を起こすと言うつもりだ』

国会議員のデュボワは、娘のスキャンダルをなんとしても避けようとするだろう。

海崎の取引に応じてくれそうな気がした。

(十日前も譲が然るべき機関に相談すると言ったら、娘を叱ってくれたもんね)

「いい案だと思う。デュボワさんがすぐに会ってくれるといいね」

国会議員にアポイントを求める人は少なくないだろう。

時間がかかるほど宿泊予約のキャンセルが増えそうで、いつ会えるのかが心配だ。

『実はもう、デュボワ氏の政治事務所に面会を申し込んでいる。アシェンのSNS投稿にアルマさんが関与している旨も伝えたから、返事はきっと早いだろう。弁護士にはこれから相談するつもりだ。アルマさんについては俺に任せてくれ。きっとうまくいく』

(私の夫って、頼もしい)

ときめいてばかりもいられない。

「私たち従業員も、ホテルを守るために動くよ。なにをすればいい?」

『神山支配人には話してあるが、そっちでは幽霊が出るという噂の火消し対策をしてもらいたい』

「わかった。全力で頑張る」

やる気をみなぎらせて片手を握りしめると、フッと笑った彼の目が少し寂しそうになる。

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