ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
「昨日、私からオーナーに報告したんだよ。そうとは知らずにすまないね」

海崎はベッドの正面に置いてあるカメラを外し、データを消去していた。

鈴花の視線に気づいた様子でこっちを向くと、フッと笑った。

(だからこんなに急いで帰ってきてくれたんだ)

申し訳なさに眉尻が下がる。

「急がせてごめんね。大変だったでしょ? 帰国するって教えてくれたら、こっちは大丈夫だからゆっくりでいいよって言えたのに」

カメラと三脚を神山に渡した彼が、鈴花の前に立った。

「鈴花も俺に気を使って言わなかったんだから、おあいこだ」

アーモンドアイが優しく弧を描く。

熱くなった頬に彼の手が触れると、神山が咳払いをした。

「続きは私が退室してからでお願いします」

「あっ……すみません」

「神山支配人、チェックインの手続きだけお願いできますか?」

「かしこまりました」

(チェックインって?)

鈴花がキョトンとしていると、一度廊下に出た神山がサービスワゴンを押して戻ってきた。

「これは、なんですか?」

「当ホテルからお客様のおふたりにウェルカムサービスでございます」

ワインクーラーに入れられたシャンパンのボトルと、サラミやチーズなどのおつまみセットを差し入れされて驚いた。

「譲、本当に泊まるの?」

「ああ。クリスマスイブのデートの約束、場所は違うがこれで守れるな」

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