ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
ショックを受けて固まっていると、隆矢が席に戻ってきた。

携帯に手を伸ばした彼を早速、問い詰める。

「メッセージが届いてたよ。今度は泊まりでって、前回はどこでなにしたの? また浮気?」

焦り顔は一瞬だけで、携帯をポケットにしまった彼がすっかり冷めたコーヒーにシュガーを入れている。

「男友達だよ」

「みゆって名前だったけど。下手な嘘つかないで」

「怒るなよ。ちょっと遊んだだけじゃん」

「ちょっとって……」

これが三回目で、しかも婚約したあとの浮気を遊びで片づけるのは許せない。

「最近の隆矢、おかしいよ。前はもっと真面目な人だったのに。それとも元々遊び人だったの? それなら、どうして結婚しようなんて言ったの?」

こちらは真剣に怒っているというのに、面倒くさそうな顔をされた。

「ノリ」

「えっ、海苔?」

「だからノリだって。酒入ってたし、お前ら結婚すればって感じの雰囲気だったじゃん」

プロポーズは居酒屋で、共通の知人五人で飲んでいた時だった。

指輪もおしゃれな雰囲気もなかったが嬉しかったのに、動機を明かされて唖然とした。

(つまり、結婚する気はないってこと?)

「俺さ、こっちだと結構モテるんだよね。東京出身ってだけでステータスになるから。その辺、田舎っていいよな」

(東京に帰りたくない理由は前の職場のトラウマじゃなく、モテたいから?)

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