ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
夢美とは幼稚園から高校まで一緒だったので、子供の頃の知り合いはほぼすべてかぶっている。

真紀の指摘にハッとした。

「そうかもしれません。譲が『覚えてなくても仕方ない』って言ってたから。かなり前の出会いなのかなとは思ってました。夢美、どう?」

やっと恋愛妄想から抜け出した夢美が、思い出探しを手伝ってくれる。

「オーナーの名前、海崎譲さんだったよね。私たちと同じ歳で、イギリス育ちの子か。転校生は何人かいたよ。あっ、外国人の男の子もいたよね?」

鈴花も思い出した。

たしか小学校四年生だったと思う。

どこの国かは忘れたが外国から日本語を話せない転入生が来て、これといった思い出も作れないまま短期間でいなくなった。

「違うと思う。外国人の名前だった気がするし、あの子は金髪だったよね? 女の子みたいに可愛くてひょろっとして、守ってあげなきゃと思った記憶はある。別人でしょ」

海崎のルックスは日本人離れしているが、髪と瞳は黒に近いダークブラウンだ。

国籍は日本だから外国人でもないし、二十キロの米を軽々と持てるほど逞しく、あの子には少しも似ていない。

夢美が残念そうな顔をした。

「ごめん、思い出せない。あんなにイケメンがいたら記憶に残ると思うのに」

「そうなんだよね。だから人違いだと思ったんだけど、それだけは信じてほしいって言われて」

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