ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
【夜勤おつかれさま。ゆっくり休んで】

【ありがとう。譲はこれから仕事?】

【今日はホテルじゃなく、個人でやっている別の仕事を少しね】

(他にも事業をやってるって前に言ってたよね。すごいな。私には想像もできないよ)

【頑張って】と返信して携帯に向けて微笑む。

海崎はマメな人で、メッセージは一日に何度も送られてくるし、会えない日は電話もくれる。

交際を始めてから彼の声を聞かない日はなかった。

(私、めちゃくちゃ愛されてるよね)

もっと鈴花に近づきたいという彼の気持ちが伝わってくる。

嬉しいけれどこんな自分がハイスペックなイケメンに愛されていいのかと戸惑い、最終的に照れるというのを繰り返していた。

(最近の私、あんバタートーストのバターだよ)

溶けきった顔で照れていると、声が聞きたくなる。

脳内に彼の声を再生させて、ハッとした。

(さっきの不動産屋さんの声、譲に似てた)

はっきりしなかった違和感の正体がそれだと気づいた。

(わかってすっきりした。家族でもないのに、声がすごく似てる人もいるんだ)

お腹が満たされると、眠気が襲ってきた。

夜勤明けは時間がたっぷりあるので休日感覚だ。

洗濯をしてから昼まで寝ようと思っていると、引っ越しの軽トラックが動き出した音がした。

(リフォーム工事のあと、次に入居するのはどんな人だろう。話しやすい人ならいいな)

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