ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
人口の少ない町なので昼間の駅前でも通行人はまばらだが、ここから車で二十分ほどの距離にある温泉街は観光客で賑わっていることだろう。
シャッターを閉めた商店の前を歩きながらチラッと後ろを気にしたが、彼が追いかけてくる気配はなくホッとした。
(地元の人の雰囲気じゃなかったから、観光客?)
温泉街へのアクセスは札幌など大きな都市から観光バスでの移動が主流だが、電車でここまで来て町営バスやタクシーに乗り換えて向かう観光客も少しはいる。
(そういえばあの人、私の名前を知ってた。どうして?)
今日の隆矢は終始偉そうな態度で、『お前』としか呼ばなかったのにと不思議に思う。
(まさか、本当に知り合い?)
仕事柄、数多くの接客をしてきたのでその中のひとりかと思ったが、驚くほど容姿が整った彼なら記憶に残りそうな気もするし、職場の制服につけているネームプレートには名字しか書かれていないので下の名前で呼ばれた説明はつかない。
(うーん、わからないな)
三年交際した恋人と別れたばかりなのに、さっきの人の方が気になって仕方ない。
記憶のどこかに彼がいないかと、真剣に思い出を探していた。
翌日、鈴花は勤務先のホテルのフロントに立っている。
制服は襟にスカーフを巻いた白いブラウスにモカブラウンのベストと紺色のタイトスカートで、今日はやけにウエストがきつい。
シャッターを閉めた商店の前を歩きながらチラッと後ろを気にしたが、彼が追いかけてくる気配はなくホッとした。
(地元の人の雰囲気じゃなかったから、観光客?)
温泉街へのアクセスは札幌など大きな都市から観光バスでの移動が主流だが、電車でここまで来て町営バスやタクシーに乗り換えて向かう観光客も少しはいる。
(そういえばあの人、私の名前を知ってた。どうして?)
今日の隆矢は終始偉そうな態度で、『お前』としか呼ばなかったのにと不思議に思う。
(まさか、本当に知り合い?)
仕事柄、数多くの接客をしてきたのでその中のひとりかと思ったが、驚くほど容姿が整った彼なら記憶に残りそうな気もするし、職場の制服につけているネームプレートには名字しか書かれていないので下の名前で呼ばれた説明はつかない。
(うーん、わからないな)
三年交際した恋人と別れたばかりなのに、さっきの人の方が気になって仕方ない。
記憶のどこかに彼がいないかと、真剣に思い出を探していた。
翌日、鈴花は勤務先のホテルのフロントに立っている。
制服は襟にスカーフを巻いた白いブラウスにモカブラウンのベストと紺色のタイトスカートで、今日はやけにウエストがきつい。