ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
そうかと思うと指を絡めて恋人繋ぎをしてきて、心の中で慌てた。

(どうしよう。こんなことされたら、普通の顔していられない)

鼓動がどんどん速度を上げ、顔が熱くなる。

俺のものだという独占欲や触れ合いたいという衝動が、繋いでいる手から伝染しそうだ。

(みんながいるのに、おかしな気分になりそう……)

心なしか吐く息も熱くなってくるのに、海崎は手を離してくれない。

加藤に聞かれた英語学習法について真面目な顔をして丁寧に答えている。

その余裕が恨めしい。

「鈴花、箸止まってるよ。もうお腹いっぱいってことはないよね?」

真紀に聞かれて肩をビクつかせた。

「顔も赤いね。酔った?」

「う、うん。ワインが美味しくて一気に飲んじゃったんです。少し休んで、シメに備えます」

笑ってごまかしながらなにげなく夢美を見ると、一生懸命に興奮を堪えているような顔をしている。

(テーブルの下で繋いでいる手に気づいてそう。私が今、どんな気持ちでいるのかも)

幼馴染の夢美には恥ずかしがっている感情まで見破られていそうだ。

なんとか心を落ち着かせようとしても、どうしても手に気持ちが向いてしまうので顔はいつまでも熱いままだった。

シメのうどんを入れて少ししてから、出勤時間となった加藤が立ち上がった。

やっと海崎に手を離してもらえて、ホッと息をつく。

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