今夜、あなたを襲います 高嶺の花令嬢が既成事実を狙ったその顛末
「ううっ、大好きです。クラウス様」
「はい」
「世界で一番好き」
「わかっています」
「ずっと、ずっと好きでした」
「それも知っています。だから──」
クラウスはすっとその場に膝まづくと、ビクトリアを見上げる。
「ビクトリア・フォスター侯爵令嬢。私と結婚を前提にお付き合いしていただけませんか」
「はい、喜んで!」
ビクトリアは即答する。
「即答ですね」
クラウスは苦笑する。
「ええ。だって、その言葉をずっと待っていたんですもの」
「待たせて悪かった」
「結局は言ってくださったから、許してあげます」
クラウスの手がビクトリアの頬をそっと撫で、ふたりの唇が重なる。
三年間追いかけ続けた恋が、ようやく実った瞬間だった。


