一夜限りの恋だったはずなのに、最強総長は息子ごと私を離してくれない。
だけど――。

「……頑張ります」



震える声で呟いた。




「その調子ですよ。次、痛みが来たら頑張りましょう」



「……っ、はい……!」



やがて、また強い痛みが押し寄せてくる。



「高瀬さん、もう少しです」



名前を呼ばれ、必死に息を吐く。




「……この子に……会いたい……」 




「はい。会えますよ」




「……ちゃんと……元気に……」



「大丈夫。赤ちゃんも頑張っています」




その言葉を最後に、私は残っている力を振り絞った。





そして――。

< 3 / 22 >

この作品をシェア

pagetop