好きなんですっ、先生!
「お腹すいた~…わぁ、美味しそう~!」
目の前にはすき焼きセットに、つやつやの新潟県産の白米、茶碗蒸しに、サラダ、デザートまでついている。
私はサラダの中に入っていた、トマトだけ端っこによけた。
「神崎トマト嫌いなの?」
突然私に話しかけてきたのは、朝倉くん。
なんと私の目の前に座っていたのだ。
ちなみに隣は美咲だけど…多分美咲のこと待ってた早坂くんと一緒にいたのであろう。
さっきのスキー場の事があってから、ちょっとだけ気まずい…。
「ば、ばれた?」
この年齢になって、トマトが苦手ってなんだか恥ずかしさもあって。
さりげなく、他の食べ物を食べた瞬間。
「もらってあげるよ。」
「えぇ、いいの!ありがとう!」
そう言って朝倉くんは、私の小皿からトマトを箸でひょいっと口に運んで。
「今度、お礼してもらうね?」
「…え?あ、うん、わかった!」
されどトマトだと思ったけど。
本当にトマト苦手な私にとって、ラッキー☆くらいにしか思わなかった。
「…祐奈、朝倉にされるがままじゃん。」
「なにそれ、どういうこと?」
私に近づいて小声でそういった美咲。
『もう説明のしようがない』って呆れながら言われました。
ん?と思ったけど、まぁいっか。