好きなんですっ、先生!
「…その前に、進路説明会出て、進路ちゃんと固めてからな。」
そういうことか。
え、でもさ、これは私のバレンタインのお返しなわけでしょう?
そんなの…なんかずるい。
「だって、バレンタインのお返しって言ってたじゃん、先生…」
私はうつむいた。
そうやってさ、先生の特権を使って、また手のひらで転がすなんて…ちょっと悲しいよ。
「ちゃんと約束は守るから。その代わり真剣に説明会で話聞いてこいってこと。わかった?」
はい、でました。
おきまりの先生の『わかった?』って覗き込む、このかっこいいお顔。
私の好きな表情とか、しぐさとか。
もしかして、わざとやってる…?
「わかったよ。ちゃんとするから…デートは絶対だよ?」
「はいはい…えらいえらい。」
そう言って先生は、マグカップを口に運んだ。
その瞬間、ほんのりコーヒーの香りが漂って。