好きなんですっ、先生!
「えっと、女子はなにが必要だっけ?」
「衣装と、あと壁面の画用紙頼まれてて。」
3人で衣装コーナーに足を運んだ。
そういえば、先生とこんなとこに来るの初めてで、ちょっと嬉しいかも。
「わぁ!これとかいいかも、うん、これもかわいい~!」
「そんなにボンボコカゴに入れてるけど、予算考えろよ!?」
先生の言葉に、ハッとした。
予算なんて考えて…なかった☆
「神崎、一回計算するね。」
計算はとても苦手な私にとって、こういう時の朝倉くんは頼もしい~!
「これ入れなかったら、丁度予算内になるんだけど…」
朝倉くんが手に取ったのは、私が一押しのポリス衣装。
数ある衣装の中から、このポリスが一番かわいかったのに。
「そっかぁ、じゃあこっちの安いのにするね…。」
まぁいっか。どうせ文化祭で着たら、終わっちゃうもんね。
かごから取り出して売り場に戻そうとしたとき、先生の手が衣装を掴んだ。
「少しなら俺が出してやるから、これがいいんだろ?」
「…え、いいよ、先生のお金なくなっちゃうよ!」
「あのな、社会人何年目だと思ってんだ…はやくレジ行くぞ。」
そう言って先生はカゴをもってレジに向かった。
…なんか、今のかっこよかったよね?
彼氏が彼女に、買ってあげるシーンぽくなかった?
わたしのために買ってくれたのかな…とか。
「先生、そんなに私にこれ着てほしかったの?」
「一生に一度しかない高校生活の文化祭なんだから、いい思い出にしたいだろ?…ただそれだけ。」
「そうだよねぇ。でも、ありがとう先生。」
まぁそうなりますよね。でもいいんだ、嬉しかったよ私。