好きなんですっ、先生!
「ほら、やればできるんだから、もう少し頑張りなさい。」
いきなり先生口調でそんなこと言い出した先生。
そっか、だって先生だもんね。
そんなところもかっこよくて、大好きだよ?
目の前に先生がいながら問題を解く私は、終始ドキドキしっぱなしだった。
「そういえばさ、先生彼女いないよね…?」
最近になってようやく聞けた。
いてもおかしくないし、いても関係ないって思ってた。
だって前までは、話せるだけでよかったんだから。
萌ちゃんの事があってから、私はもっともっと先生の事が知りたくて。
いないことを願っての、“いないよね”って聞き方にしたの。
「いたらどうすんの?俺の事あきらめる?」
「…なにそれ、ずるいよ。ちゃんと答えてよ…」
今日の先生、意地悪だし…なんか変だよ。
いつもみたいに“はいはいわかったから”って言わないのは、どうしてなの…?
「彼女、はいないけど。」
「…けど?けどなに、先生?」
「数学で、俺のクラスになったら教えてやるよ♪」
またまた、そうやって。
今日できたてホヤホヤの、赤点取った人に言う言葉じゃないよねっ。
でもとりあえず、彼女はいないみたいです。
…はぁ…よかった。