幸せのツボミ
10章【幸せのツボミ】
彼女には、彼女の花がある。
きっとこれからも、たくさんの幸せを重ねていく。
たくさん笑って。
たくさん泣いて。
たくさん誰かを大切にして。
いつか綺麗な花を咲かせる。
僕は、それを願っている。
心から。
そして僕には、僕のツボミがある。
今はまだ、花になっていない。
もしかしたら、本当に枯れているのかもしれない。
それは僕にも分からない。
でも、もう無理に答えを出すのはやめようと思う。
いつか咲くかもしれない。
咲かないかもしれない。
それでもいい。
僕は今日も歩いていく。
昨日までの自分を抱えたまま。
人に甘えてしまう自分も。
傷つきやすい自分も。
人との縁が切れることを怖がっている自分も。
全部、僕だから。
いつか、また誰かに心を開ける日が来たらいい。
辛いときに「辛い」と言える人に出会えたらいい。
そしていつか、自分自身にも、
「今日もよく頑張ったね」
と言えるようになれたらいい。
そう思った。
僕は空を見上げた。
雲の隙間から、少しだけ青空が見えていた。
その青空を見ながら、僕は昨日のことを思い出した。
彼女の笑顔。
キラキラした目。
今の彼氏の話をする、幸せそうな顔。
そして、送れなかった一言。
――前より、可愛くなったね。
結局、伝えることはできなかった。
でも、それでいい。
言葉にしなくても、僕の中には残っている。
昔、大切だった人が。
今、幸せそうに笑っている。
それだけでいい。
僕は歩き出した。
彼女は彼女の花を咲かせるために。
僕は僕のツボミを抱えて。
どこに向かうのかも分からない道を。
ただ、歩いていく。
そしていつか。
もし僕のツボミが花になったなら。
そのとき初めて、昨日の涙の意味が分かるのかもしれない。
あの日々が幸せだったから泣いたのか。
失ったものが大きかったから泣いたのか。
それとも。
これから先の幸せを、まだ諦めていなかったから泣いたのか。
きっと、その答えは今の僕には分からない。
だから今は、それでいい。
枯れたと思っていた僕のツボミを、胸の奥に抱えたまま。
いつか咲くかもしれない未来を、ほんの少しだけ信じてみる。
そして最後に、僕は思った。
幸せって、花が咲いた瞬間だけを言うんじゃないのかもしれない。
まだ咲いていない時間も。
雨に打たれている時間も。
誰にも気づかれない場所で、必死に生きている時間も。
全部ひっくるめて、その花が咲くまでの物語なのかもしれない。
彼女のツボミは、きっと美しい花になる。
僕のツボミは、まだ分からない。
だけど。
まだ分からないからこそ、僕は今日も歩いていける。
――僕の「幸せのツボミ」が、いつかどんな花になるのか。
それは、これからの僕にしか分からない。
きっとこれからも、たくさんの幸せを重ねていく。
たくさん笑って。
たくさん泣いて。
たくさん誰かを大切にして。
いつか綺麗な花を咲かせる。
僕は、それを願っている。
心から。
そして僕には、僕のツボミがある。
今はまだ、花になっていない。
もしかしたら、本当に枯れているのかもしれない。
それは僕にも分からない。
でも、もう無理に答えを出すのはやめようと思う。
いつか咲くかもしれない。
咲かないかもしれない。
それでもいい。
僕は今日も歩いていく。
昨日までの自分を抱えたまま。
人に甘えてしまう自分も。
傷つきやすい自分も。
人との縁が切れることを怖がっている自分も。
全部、僕だから。
いつか、また誰かに心を開ける日が来たらいい。
辛いときに「辛い」と言える人に出会えたらいい。
そしていつか、自分自身にも、
「今日もよく頑張ったね」
と言えるようになれたらいい。
そう思った。
僕は空を見上げた。
雲の隙間から、少しだけ青空が見えていた。
その青空を見ながら、僕は昨日のことを思い出した。
彼女の笑顔。
キラキラした目。
今の彼氏の話をする、幸せそうな顔。
そして、送れなかった一言。
――前より、可愛くなったね。
結局、伝えることはできなかった。
でも、それでいい。
言葉にしなくても、僕の中には残っている。
昔、大切だった人が。
今、幸せそうに笑っている。
それだけでいい。
僕は歩き出した。
彼女は彼女の花を咲かせるために。
僕は僕のツボミを抱えて。
どこに向かうのかも分からない道を。
ただ、歩いていく。
そしていつか。
もし僕のツボミが花になったなら。
そのとき初めて、昨日の涙の意味が分かるのかもしれない。
あの日々が幸せだったから泣いたのか。
失ったものが大きかったから泣いたのか。
それとも。
これから先の幸せを、まだ諦めていなかったから泣いたのか。
きっと、その答えは今の僕には分からない。
だから今は、それでいい。
枯れたと思っていた僕のツボミを、胸の奥に抱えたまま。
いつか咲くかもしれない未来を、ほんの少しだけ信じてみる。
そして最後に、僕は思った。
幸せって、花が咲いた瞬間だけを言うんじゃないのかもしれない。
まだ咲いていない時間も。
雨に打たれている時間も。
誰にも気づかれない場所で、必死に生きている時間も。
全部ひっくるめて、その花が咲くまでの物語なのかもしれない。
彼女のツボミは、きっと美しい花になる。
僕のツボミは、まだ分からない。
だけど。
まだ分からないからこそ、僕は今日も歩いていける。
――僕の「幸せのツボミ」が、いつかどんな花になるのか。
それは、これからの僕にしか分からない。