WINNER
てか『従兄弟の同僚』って話も本当だったと言うことで…
「あの時はごめん」九条に素直に謝ると
「いーって、いーって、俺も美織ちゃんが尾行してくるだろうなー、とか思ってたから、現行犯で捕まえさせたかったし。だから敢えてタクシーを使わず電車にした」
「は!?わ・た・し・は!囮だったってワケ!?」
思わず九条の胸倉をつかむと
「仁科……ちゃん?ここ一応ケーサツ…」と九条が苦笑いで刑事さんたちを指さし。
はっ!
「す、すみません!罰金でも何でも払うのでどうか警察沙汰には!」と深々と頭を下げると
男の方の刑事さんが「ぷぷっ」と笑いを堪えられないように口元に手を当て
「お前、すっげぇ女に惚れたもんだな」と肩を震わす。
「猟奇的な彼女ですぅ」と九条は冗談めかして言い
「すっげぇイイ女だろ?ま、お前にゃ仁科の良さなんて100年経っても分かんねぇだろうけど」
と私の頭を撫でながらニヤリと笑い、
「ってワケでおっさん、わりぃな。仁科は俺の――……」
私は九条の言葉を遮り、陸ちゃんに向き合った。私は陸ちゃんが脅迫状を送り付けてきた犯人だと思ってた。でも違った。そのことにすごく安心したんだ。良かった、とも思ってる。
でもね
「陸ちゃん、ごめんなさい」