WINNER
九条の声は(流石元ホスト、シャンパンコールで慣れてンのか?)広い体育館に響き渡った。
「俺と、
俺と結婚してくれ―――!」
え……
ぇえ!?
け、
け・っ・こ・ん!?
いやいや、私たちまだ付き合ってもないよね??
九条、早まるな……
と思ったけれど、私の意思とは反対に足が一歩、また二歩と歩き出していた。九条が壇上からひらりと飛び降り、私の目の前に着地するとその場で膝まづき、陸ちゃんが私に渡してくれた箱と同じぐらいのサイズの箱をパカッと開け、その中にはプラチナの―――リング?に見える。
「九条―――いつの間に、こんなの用意したの……?」
「少し待たせて悪かったな、これ加工するのに時間掛かったんだわ」と九条は自身の左耳に触れる。そこには九条のトレードマークになってる三つのピアスがなく、ただぽつんとピアスホールが空いているだけ。
「え?ピアスは?」
「前に言ったろ?あれ、プラチナ素材だって。いつかお前の薬指にはめるまで俺の耳で大事に育てたいって……言わせんなよ、そんなこと」九条は珍しく顔を赤らめて私から顔を背ける。聞けば随分くっさい台詞だし、言い慣れてるんじゃないの?って思ったけれど今まで見たことないぐらい顔を真っ赤にさせてるってことは本心―――?
やだ、ちょっと可愛いじゃん。
よく見たらそのリングはプラチナの台座に所々ダイヤが散りばめられている。それは陸ちゃんに貰った(結局返したけど)エンゲージリングではなく、ずっとはめていられるマリッジリングに思えた。
「九条。
私もだよ。私もきっとあの時から時間が止まってた」
苦しいとき、助けてくれた。くだらないことで笑い合った。親に隠れていけないことも二人でこっそりした言わば共犯者。でもどんなときもあのときは私、笑ってた気がする。その隣にはいつも九条がいてくれた。
この先もきっと―――私は九条と隣り合って笑いたい。
「私もホントは好き―――」
「俺の時間は中学校から始まった。俺は自分に言い訳してお前との関係をずるずる続けて卑怯な男だったよ。好きなのに気持ちを伝えられず、臆病な俺はマジでかっこわりぃ。
けどさ、これから先何発でも殴られてやる。
だから、ここから俺と一緒に歩んでくれないか?」
九条―――……
「ねぇ」私が目を上げると
「早速、ぶん殴っていい?私聞いてないんですけど!!こんなこっ恥ずかしい告白、イマドキの中坊もやらないっつうの!!」
手を振り上げると、ぎゅっと九条は目を閉じた。私は大人しく殴られ体制に入ろうとしている九条の胸倉をつかみ、強引に引き寄せ
キス