WINNER
「クズで、女にだらしなくて、意地悪で……性格ひん曲がってるあんたと誰が結婚してくれるの?
しょうがないから私が貰ってあげる」
パパパパーン!
と、結婚式で流されるおなじみの結婚行進曲がどこからか流れてきて、方々でパチパチと拍手が沸き起こった。敦美や宝田ちゃんは私たちの写真をパシャパシャ撮るのに忙しそうだし、
「ぅ゛う、陽妃ちゃん…キレイだよ…」陸ちゃんは泣いているし
「まぁま陸ちゃん、陽魅が結婚なんてたぶんしないなーって思ってたから、お祝いしてあげましょ」ママ……酷い言いようだな。
「先輩~幸せのおすそ分けくださぁい、ブーケ、ブーケ!」と宝田ちゃんがぶんぶん手を振っていて
「私がブーケ貰うのよ!」と敦美は目を吊り上げている。
朱里と嵯峨野くんは笑顔で動画を撮っていて、
刑事さんたち……アヤメさんの方が
「要くん?こないだの呑み代と、ここの貸し切り代の請求書送っておいたから~」とおっそろしい発言のアヤメさんに対し
「懐かしいな……俺たちの結婚式を思い出す」とイケメン刑事さん…てか結婚してたの?「嫌がる妻を無理やりアメリカに連れてって強引に式を挙げたっけ」アナタ、それはちょっと犯罪入ってるんじゃ……
もう色々ツッコみたいけど
「よっ」
九条は軽く声をあげ、私を文字通りお姫様抱っこ。
「俺の姫は生涯に一人しかいないから」
「ね、それ他の女にも言ってンじゃないでしょうね」
「………」
「九条!お前今すぐ降ろせ!さっきの返事撤回だ!」と喚くと
「うそ、ウソ!マジで言ってねぇから」
「他に女……姫を作ったらぶっ殺す」
「分かった、分かったぁ!だから顔だけは殴るのヤメテ!」
「じゃぁ腹にしてやろうか」
「俺のお姫様は暴君です」
九条は泣きそうな顔をしながら笑い声をあげた。