加納欄の辞表
「なぁんだぁ、依頼人なんですかぁ」

あたしはニッコリ笑って、二人に向き直った。

それなら話は別。

記念すべき、最初のお客様じゃない。

「粗茶もございませんが、ご要件をどうぞ」

ポットもないから、本当に何も出せないけど。

「ちなみに、成功報酬で金額が変わります」

「そうか」

高遠先輩が立ち上がった。

「じゃあ、一緒に来てもらおうか」

「はい?」

一緒に?

あたしは首を傾げた。

「どこへ?」

そう聞いた瞬間。

ガシッ。

両脇から腕を掴まれた。

右に大山先輩。

左に高遠先輩。

「…………先輩?」

< 4 / 12 >

この作品をシェア

pagetop