加納欄の辞表
課長は、しばらく二人を見つめていた。

そして、ゆっくりあたしへ視線を戻す。

「欄くん」

「はい?」

「…………戻ってきてくれんか?」

「はい?」

今。

なんとおっしゃいました?

「あの調子だと、わしまでおかしくなりそうだ」

あんの先輩達はー!

「でも、あたし辞表出しましたよね?」

あたしは課長に詰め寄った。

「課長も受け取ったじゃないですか!」

「ああ」

課長は何事もなかったように頷く。

「これか?」

そう言って。

課長は懐に手を入れた。

そして、そこから一枚の紙を取り出した。

「…………え?」
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