溺愛、しないで
初めてのキス
沈んでいる意識の中に聞き慣れたアラーム音が入り込む。
私は半分寝ぼけながら、携帯から鳴り響いているそれを手探りで止めた。
すぐに二度寝しようとするが、続けて携帯が着信を知らせる。
「あさからだれ……ってうわ、最悪」
霞んでいた意識がクリアになるほどの嫌悪感が襲う。
「青島さんだ」
──あの後、狭川さんが「退院するまで今後のことは保留」ってことで話をまとめてくれた。
毎日病院に来ることを約束させられたけど、自宅にも帰してもらえた。
でも青島さん達は私の個人情報を把握してる。
あんまり考えたくないけど、高校だって知られてるしなあ……。
「はあ……もしもし」
『おはよう、い』
「遅刻しそうなんで切りますね」
『は?ふざ』