溺愛、しないで
「誰がするか」
呆れたようにそう言うと、雷太が本当に楽しそうに声を出して笑った。
蜂蜜色の短髪に、高い身長。
ツンと尖った鼻先に切長の一重。
髪色と同じ色の目。
雷太は、なんで私に構うのか分からないくらいかっこよくて、女の子にモテモテの存在だ。
両耳にたくさんあいているシルバーピアスが、朝日に反射してキラキラと光っていた。
雷太とは入学式が始まる前に出会ったが、その頃から外見はほとんど変わっていない。
入学式が始まる前。
道に迷ってしまい、途方に暮れていた私の前にバイクが停まった。
同じ高校の制服を着た男の子。
状況を説明したら馬鹿にしたように声を上げて笑いながらも、後ろに乗せてくれたのが雷太だった。