溺愛、しないで
「そういやあその制服、加山東っスよね?」
「っ!?」
「あ、君結構顔に出るタイプっスね!そういう奴の方がやりがいがあるってモンっすわ。まあ俺拷問はしないっスけど、専門外なんで」
「え?」
彼が突然裂けたような笑みを浮かべた瞬間、ぞわりと鳥肌が立ち、全身に感じたことのない恐怖が走った。
「ここらじゃそのセーラー、有名なの知ってるっスよー。偏差値38の馬鹿高で、不良も多いとか」
彼がお喋りをしながらゆっくり近付いてくる。
思わず後ずさるが、床に打ち付けられていた椅子は一切動かず靴底が擦れる音だけが響いた。
呼吸が浅くなっていく。