独占愛は夜より深く。
しばらくの沈黙。
そのあと、要が深く息を吐く。

「……俺のそばを離れないなら連れてく」

恒一がすぐに口を開く。

「要」

「俺が守る」

有無を言わせない声だった。

それを聞いた碧が、ふっと笑う。

「出た。総長の絶対守る宣言」

「茶化すな」

「でも嫌いじゃない」

緊張の中なのに、少しだけ空気が緩む。
けれど次の瞬間、倉庫のシャッターの向こうで誰かの怒声が響いた。

時間がない。

要は私の手を強く握った。

「行くぞ」

「……うん」

心臓が早い。
さっきのキスのせいなのか、これから向かう先のせいなのか、自分でももうわからない。

兄が残した鍵。
月影。
そして月城要。

甘さの余韻が消えないまま、私はまた夜の中へ踏み出す。
この先に待っているのが真実でも、裏切りでも。
要と一緒なら知りたいと思ってしまった。

その夜、月影は静かに動き出した。
私の知らなかった闇の中心へ向かって。
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