独占愛は夜より深く。
月城要は、きっとずるい。
こんな瞬間を積み重ねて、私を逃げられなくする。

でももう、それでもいいと思い始めている自分がいた。

やがて前方で、恒一のバイクがゆっくり速度を落とした。
南地区が近い。
古びたビルの影が増え、街の空気がさらに冷たく変わる。

甘い時間は終わる。
ここから先は、兄の秘密が眠る場所だ。

それでも要の背中に触れている限り、私は前を向ける気がした。

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