独占愛は夜より深く。
「それでも隣にいてほしいと思った」

真っ直ぐすぎて、また胸が痛い。

兄の真実と、要の本心。
どっちも重くて、簡単には受け止めきれない。
でも少なくとも、この人が嘘だけで私に近づいたわけじゃないことは、もうわかってしまった。

そのとき、路地の出口から碧の声が飛ぶ。

「総長、車回った。ここ長くないほうがいい」

空気がまた切り替わる。
現実は待ってくれない。

要は私から手を離しかけて、でも最後に指先だけを絡めた。

「続きはあとで全部話す」

「……うん」

「今度こそ隠さない」

その約束に、小さくうなずく。
完全には許せていない。
でも、信じたい気持ちはもう消えなかった。

要が前を向く。
月影の四人が再び動き出す。
私もその中にいる。

兄の残した証拠。
月城家の闇。
月影の本当の目的。
そして月城要の過去。

全部を抱えたまま、夜はまだ終わらない。
でも今は、この手のぬくもりだけを頼りに進むしかなかった。
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