【短編】散った灯り
なにそれ
ハッと思い出した朱里は、大野先輩に文句を言おうとスマホを取り出した。
そこへ、複数人の男たちが声をかけてきた。
「ね、君一人?よかったら、一緒に遊ぼうよー」
「ぎゃはは!おっまえ、軽すぎ!」
「他の奴ら気にしなくていいからさ~、ね?」
「…嫌です。待ち合わせしてるんで」
明らかに嫌悪の表情を見せる朱里は、スマホへ視線を落とす。
すると、一人が朱里の腕を掴み、無理矢理連れて行こうとしたのだ。
「ちょ…!やめて!」
「いいじゃん。友達もあとから合流したらいいし、なんなら友達も一緒に遊ぼうぜ!」
「じゃあ、遊んでくれんのかよ?」
男たちの前に、手には二つのカキ氷と綿菓子に、やきそばが入った袋を持った奏が立ちはだかる。
高身長の奏がじろりと見ると、男たちは朱里の手を離して、その場をそそくさと去って行った。
少しの怖さがあった朱里は、スマホを巾着に入れて、一応お礼を伝える。
「その…あ、ありがと……」
「……」
しかし、奏は何も答えない。
不思議そうに顔を覗き込むと、青ざめていたのだ。
「…やばい…めっちゃ怖かった……なにあいつら…ガタイ良すぎだろ…」
夏の暑さとはいえ、奏から大量の汗が流れ出ている。
奏の言葉を聞いた朱里は、思わず吹き出した。
「あっははは!なにそれ!」
「あんな怖い顔してたくせに!ふふっ…あはは!」
笑いが止まらない朱里を見て、奏は何も言わずにカキ氷を渡した。
「ブルーハワイと焼きそば、近くに綿菓子もあったからついでに買った」
「ありがと…」
ようやく笑いが止まると、カキ氷を受け取り、さっそく食べ始める。
朱里の後ろをついてあるく奏は時折、通りすがりの人とぶつかりそうになる朱里の肩を掴んで避けさせた。
「…隣、歩いてよ」
「ん…」
コクリと頷くと、朱里の左側を歩き出した。
二人はカキ氷を食べながら、黙々と歩いていたが、朱里は奏が来た理由を知りたかった。
「ねぇ、なんで大野先輩が来なかったの?無理矢理頼んだってなに?」
「…いや、そのままの意味なんだけど…。大野先輩が話してて…俺が…その…頼んだ。最初は断られたけど…」
「…なにそれ」
言葉の続きを話さないまま、二人は黙って歩いた。
すると、花火の打ち上げが始まる旨の放送が流れ、一気に人の流れが変わる。
しかし、朱里は変わらず歩き続けた。
奏は、場所の確保の心配をして声をかけたが、返ってきたのは意外な返事。
「りんご飴がなかったでしょ~」
「……なんだそれ…」
呆気にとられた奏は、再び朱里の横に並んでりんご飴を買いに向かうため、歩いた。
そこへ、複数人の男たちが声をかけてきた。
「ね、君一人?よかったら、一緒に遊ぼうよー」
「ぎゃはは!おっまえ、軽すぎ!」
「他の奴ら気にしなくていいからさ~、ね?」
「…嫌です。待ち合わせしてるんで」
明らかに嫌悪の表情を見せる朱里は、スマホへ視線を落とす。
すると、一人が朱里の腕を掴み、無理矢理連れて行こうとしたのだ。
「ちょ…!やめて!」
「いいじゃん。友達もあとから合流したらいいし、なんなら友達も一緒に遊ぼうぜ!」
「じゃあ、遊んでくれんのかよ?」
男たちの前に、手には二つのカキ氷と綿菓子に、やきそばが入った袋を持った奏が立ちはだかる。
高身長の奏がじろりと見ると、男たちは朱里の手を離して、その場をそそくさと去って行った。
少しの怖さがあった朱里は、スマホを巾着に入れて、一応お礼を伝える。
「その…あ、ありがと……」
「……」
しかし、奏は何も答えない。
不思議そうに顔を覗き込むと、青ざめていたのだ。
「…やばい…めっちゃ怖かった……なにあいつら…ガタイ良すぎだろ…」
夏の暑さとはいえ、奏から大量の汗が流れ出ている。
奏の言葉を聞いた朱里は、思わず吹き出した。
「あっははは!なにそれ!」
「あんな怖い顔してたくせに!ふふっ…あはは!」
笑いが止まらない朱里を見て、奏は何も言わずにカキ氷を渡した。
「ブルーハワイと焼きそば、近くに綿菓子もあったからついでに買った」
「ありがと…」
ようやく笑いが止まると、カキ氷を受け取り、さっそく食べ始める。
朱里の後ろをついてあるく奏は時折、通りすがりの人とぶつかりそうになる朱里の肩を掴んで避けさせた。
「…隣、歩いてよ」
「ん…」
コクリと頷くと、朱里の左側を歩き出した。
二人はカキ氷を食べながら、黙々と歩いていたが、朱里は奏が来た理由を知りたかった。
「ねぇ、なんで大野先輩が来なかったの?無理矢理頼んだってなに?」
「…いや、そのままの意味なんだけど…。大野先輩が話してて…俺が…その…頼んだ。最初は断られたけど…」
「…なにそれ」
言葉の続きを話さないまま、二人は黙って歩いた。
すると、花火の打ち上げが始まる旨の放送が流れ、一気に人の流れが変わる。
しかし、朱里は変わらず歩き続けた。
奏は、場所の確保の心配をして声をかけたが、返ってきたのは意外な返事。
「りんご飴がなかったでしょ~」
「……なんだそれ…」
呆気にとられた奏は、再び朱里の横に並んでりんご飴を買いに向かうため、歩いた。