恋のメンテナンスは必要ですか?

「失礼致します。」

 近づき、話しかけてきたのは先ほどのコンシェルジュだった。
 最初よりも浅く礼をしながらにこやかに話す。

「お客様。お連れ様がお待ちでございます。」
「え?私ですか?」

 心当たりのない相手に瞳を揺らす。
 (お連れ様……?お母さんとお父さんはここに)

 
「彩」

 母はゆっくりと名前を呼んだ。
 父もいつもの優しい目で彩を見つめる。

「いってらっしゃい」

 二人は彩の背中を押すように、一言。
 声をかけた。

 何が何だかわからずも、彩は席を立ち、案内に従い、コンシェルジュの背中を見つめただついて行く。

 案内された先にあった大きな扉が開くと現れたのは、


 大聖堂だった。
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