恋のメンテナンスは必要ですか?
*
「いらっしゃいませ。何名様ですか?」
あちこちにキャンドルの灯に照らされ、夜の雰囲気にオリエンタルな空間が融合する店内。
店内にはファミリーから友人に恋人まで。
色んな層が大きなオムライスを分け合い楽しんでいるのが見えた。
「二名です」
「現在混み合っておりまして……少し狭くなってしまうのですが、カウンタータイプの半個室のみご案内可能ですがどうされますか?」
店員の言葉に彩は「いいよね?」と樹に確認すると当たり前のように樹も「ああ」と返す。
「ありがとうございます。ご案内いたします。」
店員に案内され向かうと、個室の中に二人用カウンターと椅子。
正面には小さなアニメの流れる液晶の設置された客室へ案内された。
「こちらでお願いします。注文は全てQRコードでお願いしておりますので——」
ひとしき説明を終えると店員は個室入り口の簾のようなカーテンを閉めて去っていく。
案内されるまま、流れるように椅子に座っていた二人。
座っていた時から思っていたことを樹に言った。
「……めっちゃ席近くない?」
「……俺も同じこと思ってたわ」
ゆっくりしようと体を動かせば、肩が触れるほどコンパクトな半個室だった。
これは、カップルじゃないと気まずい。
彩と樹の間にあるのは、拳が二つ入るかどうかの空間。
目の前で騒がしく動く猫とネズミのアニメを見つめ、チラリと樹の顔を横目で見た。
「……っ」
二人の視線が混ざり合う。
樹との慣れない雰囲気に勢いよく反対へ視線を逸らした。
(な、……何?!)
見たことのない、友人の熱を帯びた視線に居た堪れなくなって。
なんでそんな目でこっちを見つめているのかもわからなくて心臓が変に速くなる。
「っ……何食べる?」
メニュー表を手に取って目線を左右に動かす。
「これおいしそー!」と話す彩の声には彼女の焦りが見え隠れしていた。
*
メニュー表を見ながら選んだのは二人でシェアして食べるジャンボオムライス。
それがこの店の名物らしい。
確かに、入店した時に通った他の個室の隙間からも高い確率でジャンボオムライスが見えていた。
取り皿に各々で好きな量をすくい、口へと運ぶ。
ふわふわの卵にコンソメベースのチキンピラフが相性バッチリで幸福を感じた。
「んー!美味しい〜」
「うめー!」
二人は幸せそうにオムライスを口に運ぶ。
さっきの気まずさが嘘のように穏やかな空気が個室には流れていた。
樹は考えるように皿を置き、彩に本題を尋ねた。
「この前、体調不良で休んだ日。本当は何があったんだよ」
樹からの質問に彩は視線を一度逸らす。
少しの間の後に皿を置いて、樹に詳細を話し始めた。
「いらっしゃいませ。何名様ですか?」
あちこちにキャンドルの灯に照らされ、夜の雰囲気にオリエンタルな空間が融合する店内。
店内にはファミリーから友人に恋人まで。
色んな層が大きなオムライスを分け合い楽しんでいるのが見えた。
「二名です」
「現在混み合っておりまして……少し狭くなってしまうのですが、カウンタータイプの半個室のみご案内可能ですがどうされますか?」
店員の言葉に彩は「いいよね?」と樹に確認すると当たり前のように樹も「ああ」と返す。
「ありがとうございます。ご案内いたします。」
店員に案内され向かうと、個室の中に二人用カウンターと椅子。
正面には小さなアニメの流れる液晶の設置された客室へ案内された。
「こちらでお願いします。注文は全てQRコードでお願いしておりますので——」
ひとしき説明を終えると店員は個室入り口の簾のようなカーテンを閉めて去っていく。
案内されるまま、流れるように椅子に座っていた二人。
座っていた時から思っていたことを樹に言った。
「……めっちゃ席近くない?」
「……俺も同じこと思ってたわ」
ゆっくりしようと体を動かせば、肩が触れるほどコンパクトな半個室だった。
これは、カップルじゃないと気まずい。
彩と樹の間にあるのは、拳が二つ入るかどうかの空間。
目の前で騒がしく動く猫とネズミのアニメを見つめ、チラリと樹の顔を横目で見た。
「……っ」
二人の視線が混ざり合う。
樹との慣れない雰囲気に勢いよく反対へ視線を逸らした。
(な、……何?!)
見たことのない、友人の熱を帯びた視線に居た堪れなくなって。
なんでそんな目でこっちを見つめているのかもわからなくて心臓が変に速くなる。
「っ……何食べる?」
メニュー表を手に取って目線を左右に動かす。
「これおいしそー!」と話す彩の声には彼女の焦りが見え隠れしていた。
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メニュー表を見ながら選んだのは二人でシェアして食べるジャンボオムライス。
それがこの店の名物らしい。
確かに、入店した時に通った他の個室の隙間からも高い確率でジャンボオムライスが見えていた。
取り皿に各々で好きな量をすくい、口へと運ぶ。
ふわふわの卵にコンソメベースのチキンピラフが相性バッチリで幸福を感じた。
「んー!美味しい〜」
「うめー!」
二人は幸せそうにオムライスを口に運ぶ。
さっきの気まずさが嘘のように穏やかな空気が個室には流れていた。
樹は考えるように皿を置き、彩に本題を尋ねた。
「この前、体調不良で休んだ日。本当は何があったんだよ」
樹からの質問に彩は視線を一度逸らす。
少しの間の後に皿を置いて、樹に詳細を話し始めた。