恋のメンテナンスは必要ですか?
 *

 
 12月。外はクリスマスシーズンということもあって、街中はイルミネーションで綺麗に飾りつけられている。
 店頭にはクリスアスツリーの飾りが並び、冬の肌寒さが恋人たちの距離を近づけた。
 それは恋人でなくとも、気のある同士であれば例外ではなく。

 冬の香りは自然と寂しさを感じさせ、人肌を求めたくなる。
 翔と彩は冬の寂しさに体を寄せ合い——


 なんてことはなく。


 二人はどこにでもあるようなチェーン店の居酒屋に座っていた。


 ことの始まりはエレベーターで。
 
 ——『居酒屋?』

 彩は翔からの予想もしていなかった言葉に聞き返す。

『はい。お客さんが美味しかったと絶賛していたので、行ってみたいのですがなかなか時間が取れなくて。もし彩さんが迷惑でなければ少しだけ一緒に行きませんか?』
 
『……今から?』

『帰りはうちの車で送ります。』
『え、でもお酒飲んで……』
『専属の運転手がいるので大丈夫ですよ』
『運転手……』

 桁の違う金持ち発言に思わず黙る。
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