『冥府の門番は今日も忙しい!――聞いてないぞ! 死神が仕事放棄とか!――』
こんな時に知りたくもない親父の情報だけが増えていく。

 咲良は俺のツッコミを流しながら、別の画面を開いた。

「冥府庁内の転移履歴も確認してる。でも、螺良様の魔力反応そのものが拾えない」

 その言葉には、さすがに俺も黙った。

 親父が単に何処かで寝ているだけなら、魔力反応まで消えることはない。あれだけ馬鹿みたいな魔力を持っている奴なのだから、意図的に隠さない限り、何処にいたって簡単に見つかる。

「……自分で消してるってことか?」

「可能性はある」

「この状況で?」

「だから困ってるのよ」

 
< 12 / 54 >

この作品をシェア

pagetop