『冥府の門番は今日も忙しい!――聞いてないぞ! 死神が仕事放棄とか!――』
権蔵様まで頷く。

「隠居最高じゃ」

「二人とも働け!」

 雁字の顔が急に真面目になった。

「その前に、天寵の口を解いてやれ」

「何で」

「そいつ、本当は大事な話をしに来たんだ」

 俺は天寵を見る。

「……マジ?」

「んー! んんー!」

 仕方なく口だけ解除する。

「ぷはぁぁぁ!」

「うるさい」

「最初から話させろよ!」

「母さん口説くからだろ!」

 天寵が咳払いする。

「地底界と死神界の境目、昨日から明らかに変なんだよ。死神が大量に入ってきたせいで、一時的に圧が偏った」

 俺は窓路を見る。

「大量?」

 窓路が少しだけ目を逸らした。

 嫌な予感。

「窓路」

「何だ」

「お前の部下、どこいる」

「地底界」

「……何人」

「二千五百」

 
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