『冥府の門番は今日も忙しい!――聞いてないぞ! 死神が仕事放棄とか!――』
会議室が静まった。

「二千五百人、全部?」

「ああ」

「何で地底界に隠した!」

「広かったから」

「理由それ!?」

 天寵が手を挙げる。

「俺が許可した」

「お前もか!」

「だって他に二千五百人、安全に置ける場所なかったし」

 理屈は分かる。

 でも。

「それで境界に圧かかったの?」

「一因だな」

 雁字が頷く。

「木魂が流れを弄る。窓路が死神全体を止める。二千五百人を地底界へ移す。複数の層へ一気に負荷が掛かった結果、継ぎ目が裂け始めた」

「全部繋がってんじゃねぇか!」

 その直後、会議室の通信端末が一斉に鳴り始めた。

『軍釟さーん! お戻りください! 偉いことになってまーす!』

 古衣留。

「何!」

『死神がいっぱい来てます!』

「何人!」

『数えられませーん!』

< 81 / 89 >

この作品をシェア

pagetop