総長の、夜よりもあぶない溺愛。
第五章
蓮に隣の椅子を引かれて、紗月は少し照れながら腰を下ろした。
テーブルを囲むのは、宵闇の総長と四人の幹部。
さっきまで朝ごはんを囲んでいたとは思えないほど、部屋の空気は真剣だった。
相沢がスマホを机の上に置く。
「昨日の連中、ただの通り魔じゃない。動きが妙だった」
神崎が腕を組む。
「誰かの指示で動いていた可能性が高いですね」
白石は眉をひそめた。
「問題は、その誰かだろ」
桐生は短く言う。
「紗月さんを見てた。総長を揺さぶるため」
自分の名前が出るたびに、紗月の胸は少しだけ冷たくなる。
でも、逸らしたくなかった。
机の上の地図を見つめていると、ふと気づく。
「……これ」
小さく声を出すと、みんなの視線が紗月に集まった。
「何か気づいたか」
蓮の声は低いけれど、紗月に向ける目はやさしい。
紗月は少し緊張しながらも、地図の一角を指さした。
「昨日追いかけられた道と、さっきの場所、ちょっと似てる」
「似てる?」
相沢が身を乗り出す。
「細い道が多くて、逃げにくい場所を選んでる気がするの。偶然じゃなくて、わざと追い込みやすいところに誘導してるみたい」
部屋が静かになる。
神崎がすっと目を細めた。
「……なるほど」
白石も地図をのぞきこむ。
「ほんとだ。どっちも袋小路に近い」
相沢が感心したように笑う。
「すご。紗月ちゃん、勘いいね」
桐生は紗月を見て、静かに言った。
「見えてる」
短い言葉なのに、ちゃんと認められた気がして胸が熱くなる。
蓮は何も言わなかった。
けれど、その目が少しだけやわらいでいるのが分かった。
テーブルを囲むのは、宵闇の総長と四人の幹部。
さっきまで朝ごはんを囲んでいたとは思えないほど、部屋の空気は真剣だった。
相沢がスマホを机の上に置く。
「昨日の連中、ただの通り魔じゃない。動きが妙だった」
神崎が腕を組む。
「誰かの指示で動いていた可能性が高いですね」
白石は眉をひそめた。
「問題は、その誰かだろ」
桐生は短く言う。
「紗月さんを見てた。総長を揺さぶるため」
自分の名前が出るたびに、紗月の胸は少しだけ冷たくなる。
でも、逸らしたくなかった。
机の上の地図を見つめていると、ふと気づく。
「……これ」
小さく声を出すと、みんなの視線が紗月に集まった。
「何か気づいたか」
蓮の声は低いけれど、紗月に向ける目はやさしい。
紗月は少し緊張しながらも、地図の一角を指さした。
「昨日追いかけられた道と、さっきの場所、ちょっと似てる」
「似てる?」
相沢が身を乗り出す。
「細い道が多くて、逃げにくい場所を選んでる気がするの。偶然じゃなくて、わざと追い込みやすいところに誘導してるみたい」
部屋が静かになる。
神崎がすっと目を細めた。
「……なるほど」
白石も地図をのぞきこむ。
「ほんとだ。どっちも袋小路に近い」
相沢が感心したように笑う。
「すご。紗月ちゃん、勘いいね」
桐生は紗月を見て、静かに言った。
「見えてる」
短い言葉なのに、ちゃんと認められた気がして胸が熱くなる。
蓮は何も言わなかった。
けれど、その目が少しだけやわらいでいるのが分かった。