総長の、夜よりもあぶない溺愛。
第六章
相手の動きが完全に止まったあと、張りつめていた空気がようやく少しだけゆるんだ。
神崎は周囲を確認し、桐生は最後まで警戒を解かない。
白石はまだ不機嫌そうに舌打ちしているし、相沢は肩の力を抜きながらも目だけは鋭い。
そんな中で、蓮だけがまっすぐ紗月のほうへ向かってきた。
「紗月」
名前を呼ばれた瞬間、今まで抑えていた緊張が一気に込み上げる。
「れ、蓮くん……」
大丈夫だった。
ちゃんと無事だった。
そう思った途端、足の力が少し抜ける。
その瞬間、蓮の腕が紗月を強く引き寄せた。
「きゃ……っ」
ふわっと視界が揺れて、次の瞬間には蓮の胸の中だった。
しっかりと、逃がさないみたいに抱きしめられる。
「よくやった」
耳元で落ちた声が、ひどく甘い。
「……っ」
「ちゃんと見て、ちゃんと声出した」
背中に回る腕があたたかい。
強いのに、やさしい。
それだけで、張っていた気持ちが全部ほどけそうになる。
「すごかった」
低く、まっすぐな声。
こんなふうに褒められるなんて思っていなかった。
紗月は蓮の服をそっとつかむ。 「ほんとに……?」
「ああ」
即答だった。
「おまえがいたから、助かった」
そのひと言で、胸がいっぱいになる。
守られるだけじゃなかった。ちゃんと隣で役に立てた。その実感が、じんわり熱になって広がる。
蓮は少しだけ体を離すと、紗月の顔をのぞきこんだ。
「怖かったか」
やさしい声。
紗月は少し迷ってから、正直にうなずく。
「……うん。すごく」
「それでも動いた」
蓮の指先が、そっと頬にふれる。
「偉い」
たった二文字なのに、涙が出そうになるくらいうれしい。
神崎は周囲を確認し、桐生は最後まで警戒を解かない。
白石はまだ不機嫌そうに舌打ちしているし、相沢は肩の力を抜きながらも目だけは鋭い。
そんな中で、蓮だけがまっすぐ紗月のほうへ向かってきた。
「紗月」
名前を呼ばれた瞬間、今まで抑えていた緊張が一気に込み上げる。
「れ、蓮くん……」
大丈夫だった。
ちゃんと無事だった。
そう思った途端、足の力が少し抜ける。
その瞬間、蓮の腕が紗月を強く引き寄せた。
「きゃ……っ」
ふわっと視界が揺れて、次の瞬間には蓮の胸の中だった。
しっかりと、逃がさないみたいに抱きしめられる。
「よくやった」
耳元で落ちた声が、ひどく甘い。
「……っ」
「ちゃんと見て、ちゃんと声出した」
背中に回る腕があたたかい。
強いのに、やさしい。
それだけで、張っていた気持ちが全部ほどけそうになる。
「すごかった」
低く、まっすぐな声。
こんなふうに褒められるなんて思っていなかった。
紗月は蓮の服をそっとつかむ。 「ほんとに……?」
「ああ」
即答だった。
「おまえがいたから、助かった」
そのひと言で、胸がいっぱいになる。
守られるだけじゃなかった。ちゃんと隣で役に立てた。その実感が、じんわり熱になって広がる。
蓮は少しだけ体を離すと、紗月の顔をのぞきこんだ。
「怖かったか」
やさしい声。
紗月は少し迷ってから、正直にうなずく。
「……うん。すごく」
「それでも動いた」
蓮の指先が、そっと頬にふれる。
「偉い」
たった二文字なのに、涙が出そうになるくらいうれしい。