極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛~デート編・那月視点~
大人のキス。ときどき頑固
起きたら朝になっててびびった。
こんなに寝たことないんだけど、紗知の催眠効果すごすぎない?
時間もちょうどいい感じで余裕を持ってでかけられそう。
準備して、片桐さんに連絡して、残った時間でハムぴちそっくりな寝顔眺めてよう。
なんかでも顔回り、がっつりガードされてて残念。
ぐっすり眠れてるならそれでいいや。
髪触っちゃおう。
あーあ。帰りたくない、仕事休みてー。
昼までベッドでイチャイチャできる日がいつか来ると信じて頑張るしかないか。
だけど帰り支度をしてたら紗知が起きた。
なんで?
全然ぐっすり眠った顔じゃない。
いつも寝起きはぽーっとしてて、目なんかしばらく開いてない生まれたての子猫みたいな感じなのに、なんで今にも泣きそうな顔して、帰っちゃ嫌だなんて決心が揺らぐようなこと言うの?
「ナツ君、好き……キスして欲しいの」
目がとろんとして、顔は上気してる。
何かがおかしい。
まさか俺、寝てる紗知にいたずらした?
猫じゃなくて、紗知のこと触ってたとか……なくはないかも。
何も言わずにその言葉に応えてキスしたら、紗知の体はちょっと跳ねた。
顔だけじゃなく首も腕もピンク色に染まってる。
確認したくて首筋に顔を埋めたら、それだけで力が抜けたから抱きとめた。
体、めちゃくちゃ熱くなってる。
「キス、全然足りないって顔してるけど。何があったかちゃんと教えて」
憶測じゃダメだから。
だって自分勝手に触わって紗知のことを傷つけたりしたくない。
ちょっと意地悪に問い詰めるようなことをしたけど、答えはすぐにわかって安心した。
疲れてる俺を起こさないよういっぱい我慢して、我慢しすぎてこんなふうになるなんて。
俺が徹夜だったことも、もしかしてバレてたの?
一晩中勝手なことしてごめん。
でももう我慢しなくていいよ。
ていうか、起こしてよ。
ちゃんと触って、って今からでも言ってよ。