極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛~デート編・那月視点~
もう少し早く着くはずが相馬と盛り上がってこんな時間になってしまった。
紗知には何も連絡してないから、行き違う可能性もある。エレベーターで上がったら部屋に迎えにいこう。
エレベータードアのガラス面に写った自分に一佳の片鱗は見当たらない。
マジで、でかいだけの高校生。
でも紗知には気づいて欲しいなぁ、なんて思いながらフロアに降りた。
部屋の前に行くとちょうど紗知が出てきたところだった。タイミングもピッタリすぎて、それだけでテンションが上がる。
半袖白シャツ、ブルーのリボン。
同じ柄のチェックのスカートも似合ってる。
俺のカノジョ可愛い……。
当たり前だけどもうジャージは履いてないのが複雑だ。華奢な白い足が眩しすぎるからほんとうは隠したいとこだけど。
「おはよう」
後ろから声をかけた。
嬉しすぎて若干声が上ずったけど気づくかな。
ちゃんと気づけよ。
じゃないと意地悪するかも。
「えっと、あの……田淵君の?」
はい、お仕置き決定。
田淵って誰?
紗知を部屋に連れ込んだ。
怒ってないし、別に何かするつもりもない。
ただ、このまま外に出たらあんまイチャイチャできないんだってことに気がついた。
だからちょっとだけ、紗知を補給したくて。
びっくりして、うろたえて、恥ずかしがって、最終的に嬉しそうにしてる柔らかい笑顔が見たいだけ。ちょっとだけ充電させてよ。
「会いたくなったから会いに来た」
「ほんと? 嬉しすぎて顔、熱い……」
目をぱちぱちさせてそんなこと言われたら骨抜きになるじゃん。学校に行かないでこのまま部屋に連れ込みたくなる。
でもキスはまだお預け。
だって今日これから、1日ずっと一緒だから。