極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛~デート編・那月視点~
息抜きに途中下車した駅でアイスクリームを買って食べた。
こういうのしたかった。
片思い中も両想いになってもずっと憧れてた。
アイスなんか別に溶けていいよ。
何味の何食ってんのかもうよくわかんないし。
ベンチに座ってんのに、不自然に空いた二人の間にあるこの空間ってなんなの?
恥じらってこの距離で座るのが普通の高校生カップルなの?
あ、この距離を埋めたくてみんないろいろ頑張るわけか。だったらこの空間ってすごく大事にしなきゃいけないものなのかも。
でもさ、俺って普通じゃなくない?
芸能人ってのもだけど、紗知の前で通常運転でいられたことなんか一度もないし。
今まで紗知にしてきたことを振り返ったら、結構大胆すぎたよなって反省することも多々ある。
てことはさ、こんな空間俺にとってはやっぱ無意味なだけ。
ホームに人はいなくなったけど、外でイチャイチャすんの紗知は嫌がるかな。
聞いとけばよかった。
でも、紗知の記憶のなかに制服姿の俺を焼き付けたい。
自制心、ほんと皆無。
真夏のホームは暑すぎて、食べたくなるのはアイスでつやめいたその唇。
イチゴクリームソーダ味、みたいなの。
できればもっと味わいたかったな。
とりあえず二人の間の空間は破壊してみた。
うん、マジでいらない。