加納欄のオレオレ詐欺
吉井はすぐに携帯電話に出た。

「はい、吉井」

欄と大山が吉井を見る。

「うん、うん……わかった。ご苦労さん」

電話を切ると、吉井が振り返った。

「公衆電話からかけてきた男二人、逮捕したそうだ」

「二人とも?」

「ああ」

大山が眉をひそめる。

「黒龍会は?」

「今回の件とは、まったく関係なかった」

「そうですか……」

欄は小さく息を吐いた。

婆ちゃんは、きょとんとした顔で欄たちを見ている。

欄はそんな婆ちゃんに近づいた。

「あの……一つ聞いてもいいですか?」

「なんじゃ?」

「ホントに一億も払えるんですか?」

「ん?」

婆ちゃんはニンマリとして。

「そんな大金ないわい。金メッキのアクセサリーくらいじゃ」
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