俺様御曹司はご乱心
「おいゴルァァ!! 開けろ蓮!!!!」
たまり場──
個室のドアをガンガン叩くと、ガチャッとドアが開いた。
ほっせぇ目を眠そうに擦りながら上下スウェットで寝ていたでろう蓮がため息混じりで姿を現す。
つうか呑気に寝てんじゃねえ!! それどころじゃねぇぞまじで!!
「……はぁ。なんだよ、うるさい」
「寝てる場合じゃねえっての! 七瀬がっ、七瀬がぁ!!」
「!? 舞ちゃんになにかあったのか!?」
「合コンへ行きやがった!!」
「……」
・・・・・・おい、なんとか言えよ。
「へえ」
「あぁぁん!?」
「……はあ、そうか。それはそれは。君の日頃の行いが招いた結果じゃないのか? 仕方がないよ」
「はあぁん!? お前のセフレも一緒だっつうの!!」
「なに?」
開眼でもしたんかってくらい目を見開く蓮。
そりゃ自分の女を他の男に取られるなんざ、胸くそ悪いわな。
「行くだろ!? なぁ、乗り込むだろ!?」
「おいおい、落ち着きなよ柊弥」
「あぁん!?」
「こういう時こそ冷静に、だよ」
「ちっ……舐めたことしやがってクソがよ。建物ごとぶっ壊してやるわ」
「そんな言い方は止さないか」
「俺相手に舐めプしてんじゃねえって話」
「こらこら、下品だよ柊弥」
とか言いつつ、殺る気満々じゃねぇか。ちゃっかり着替えて迎えに行くつもりじゃん、お前も。
そりゃ自分のもんにちょっかい出されんのは、いい気しねぇよな?
「さて、行こうか柊弥…………“挨拶”に、ね」
挨拶、ねえ。
「ははっ。なぁにが“挨拶”だよ」
「挨拶だろ? 手荒なことはしないさ」
「はっ。そりゃどうだかね~」
七瀬のことだ。飲み食いタダって甘い言葉に惑わされてんだろうなぁ、きっと。だいたい鈍すぎて合コンだとも思っていない可能性が大……まぁ、あいつは純粋に女子会とやらと思ってたはずだから怒るのは違ぇよなぁ……気に入らんけど。