流れ星に願いをこめて。

第二話 隣を歩く、それだけで

流れ星が消えたあとも、わたしはしばらく空を見上げたままだった。

 胸の奥が、じんわり熱い。
 さっき玲央くんが言った言葉が、何度もくり返し響いている。

 大事な願いって、簡単には消えないだろ。

 不器用なくせに、そういうことをさらっと言うから困る。
 忘れられない理由を、またひとつ増やされてしまったみたいだった。

「家、こっちだよな」

 隣から落ちた声に、はっとして顔を上げる。
 玲央くんは夜空から視線を戻して、いつもの無表情に近い顔をしていた。
 けれどその横顔はどこかやわらかくて、昔より少しだけ近づきやすい気がした。

「うん。玲央くんも?」

「ああ。途中まで同じ」

 それだけ言って、彼は自然に歩き出す。
 置いていかれないように並ぶと、肩が触れそうな距離にどきっとした。

 近い。
 でも、離れたくない。

 こんなふうに隣を歩くのなんて、いつぶりだろう。
 たぶん小学生のころ以来なのに、不思議なくらいしっくりきてしまう。

 しばらく沈黙が続いた。
 気まずいわけじゃない。
 ただ、聞きたいことが多すぎて、何から言えばいいのかわからなかった。
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