【完】幼なじみは狐の子。〜黒白王子の三角関係〜番外編
ある日。
黒白王子の親衛隊達が、こぞって買い漁っているグッズには、翔の映っている物もあった。
親衛隊達は見境なく、イケメンなら誰でも良いよと言ったりして、結構楽しそうだった。
新聞部は、そこに目を付けた。
黒白王子・改、黒白王子達の写真をばらまくためなら何でもする、と伊鞠と桂香は考えて、作戦を練っていた。
ある朝、伊鞠が3−1の教室に向かうと、教壇の上に立って、声を張り上げた。
「注目!注目!。」
「なんですか」
宗介が面倒くさそうにそう聞くと、伊鞠は満面の笑顔でこう応えた。
「あのね、今度、黒白王子達と姫の撮影会を、いつもと違って盛大にやろうと思って。また講堂貸し切ってやることにしたの。どう?この思いつき。」
「はあ?」
宗介は胡散臭げに伊鞠を見返した。
美風が言った。
「写真なら僕はお断りですよ。冗談じゃない。撮影されるなんて滅相もない。写真に映るのなんて大嫌いなんだから。」
「僕だって。黒白なんちゃらって、馬鹿みたいなキャッチコピー付けて、頭腐ってんですよ。馬鹿じゃないなら何だよ。意味不明。」
「私達新聞部は、黒白王子親衛隊の応援者。ファンサのためにできるだけの事はするって約束してるの。この頃は、新星・向井くんと綾瀬くんのファンサもあるし。二人に打診したら、快く来てくれるって言ってたわ。」
「僕は嫌ですからね。写真使われるのなんかまっぴら。ああもう、こんな顔に生まれなきゃ良かったのに。」
「撮影会はいつもだけど、恋の写真まで撮るのは初めてだな。恋の撮影もするって、どっから思い付いたんだ?。モデルだからって事か。」
「写真はその場で下敷きに加工して配ることにしたの。」
伊鞠が笑顔で言った。
「高等部のお姉様方も、黒白王子のテレビ放送から、年下の王子達見に行くって張り切ってる。後輩達も、クールな黒王子と優しい白王子を見てみたいって子達ばっかりよ。雑誌モデルさん達の写真を撮りたいって言う人も大分いる。盛況よ。」
「あー面倒。駆り出されるのは毎度のことだけど。結局いつもと一緒なんですよね?。僕カメラ好きじゃないのに。」
「僕は嫌だ。断固反対する。畜生、撮られるのは大嫌いだって言ってるのに。何でこんな目に。」
ぶつぶつ言っている宗介と悲痛な顔をしている美風をよそに、新聞部が教室でクラッカーを鳴らした。