幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い
少し歩いたところで、前から自転車が近づいてきた。
道が狭かったから、私はそのまま歩いていた。
すると、蓮が何気なく私の肩を軽く引いた。
「こっち」
「え?」
「自転車来てる」
気づけば、私は蓮のすぐ隣に寄っていた。
自転車が通り過ぎるまで、蓮は道路側を歩いている。
「ありがと」
「うん」
それだけ。
蓮にとっては、いつものことなのかもしれない。
でも私は、さっき触れられた肩のあたりをなんとなく意識してしまった。
少しだけ熱が残っているような気がする。
「……どうした?」
「え?」
「さっきから静か」
「なんでもないよ」
慌てて前を向く。
蓮は少し不思議そうに私を見るだけで、それ以上は聞かなかった。
その優しさにも、また胸が反応する。
最近、こういうことが多い。
蓮が何かしてくれるたびに、嬉しくなる。
前からずっと優しかったはずなのに。
どうして今になって、こんなに気になるんだろう。
歩きながら、私はその答えを考えていた。