幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い
いつもの曲がり角を過ぎる。
この先をまっすぐ行けば、私の家。
その先には蓮の家がある。
小さい頃は、学校から帰ったあともどちらかの家で遊んでいた。
宿題をしたり、ゲームをしたり。
帰る時間になってもなかなか離れたくなくて、親に呼ばれるまで一緒にいたこともある。
「昔から、ずっと一緒だったよね」
ふと思いついて口にすると、蓮が頷いた。
「うん」
「小学校のときも、中学のときも」
「今も」
その言葉が、妙に心に残った。
今も。
そう言われると、これから先のことまで考えてしまう。
高校を卒業したら。
大学に行ったら。
それぞれ違う生活になったら。
今みたいに毎日会えなくなるかもしれない。
そう考えた瞬間、胸の奥が少し寂しくなった。
「……蓮はさ」
「ん?」
「高校卒業しても、一緒に帰ったりするのかな」
自分でも変な質問だと思った。
でも、聞いてみたかった。
蓮は少し考えるように前を向いたまま歩いていた。
その横顔を見ながら、私は返事を待った。