幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い
「……どうだろ」
蓮が小さく答えた。
「大学とか行ったら、今みたいにはいかないかも」
「そっか……」
分かっていたことなのに、少しだけ寂しい。
私は無意識に歩く速度を落としていた。
すると、蓮も同じように速度を落とした。
「でも」
「え?」
「会うとは思う」
思わず顔を上げる。
蓮は前を向いたままだった。
「なんで?」
「なんとなく」
「なんとなくって……」
思わず笑ってしまう。
でも、その言葉が嬉しかった。
高校を卒業しても。
今とは違う場所にいても。
蓮と会える。
そんな未来を想像すると、さっきまでの寂しさが少しだけ消えていく。
「じゃあ、約束ね」
「約束?」
「卒業しても、ちゃんと会うこと」
私が笑って言うと、蓮は少しだけ目を細めた。
「……うん」
短い返事だった。
それなのに、なぜか安心した。
この先もずっと、蓮が隣にいる。
そんな気がした。