幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

近すぎる距離



朝。

昨日約束した通り、私はいつもより少し早く家を出た。

角を曲がると、少し先に蓮の姿が見える。


「蓮、おはよう」


声をかけると、蓮が振り返った。


「おはよう」


並んで歩き始める。

昨日までなら何も思わなかったはずなのに、今日は隣との距離が妙に気になった。

歩くたびに、制服の袖がたまに触れる。

そのたびに、私は無意識に少しだけ腕を引いた。

すると蓮が気づいたのか、少し離れて歩く。


「……どうしたの?」

「え?」

「さっきから避けてる?」

「避けてないよ」


慌てて首を振る。


「ただ……」


うまく理由が出てこない。

近いから。

でも、そんなことを言うのも変な気がした。


「ならいいけど」


蓮はそれ以上聞かなかった。

そのまま、また隣を歩く。

今度は意識しないように前を向いた。

それなのに。

さっきより近く感じてしまった。
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