幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い
学校を出てしばらく歩くと、空からぽつぽつと雨が落ちてきた。
「え、雨?」
空を見上げる。
朝は晴れていたから、傘なんて持ってきていない。
どうしようと思っていると、隣から小さなため息が聞こえた。
蓮が鞄から折りたたみ傘を取り出している。
「……持ってたの?」
「朝、降るかもって言ってたから」
そういえば、天気予報でそんなことを言っていた気がする。
私は完全に忘れていた。
傘が開く。
自然な動きで蓮が私のほうへ傘を傾けた。
「入って」
「でも、蓮が濡れるよ」
「いいから」
そう言って、少しだけ傘を私のほうへ寄せる。
その分、蓮の肩が雨に近づく。
「蓮、そっち濡れてる」
「大丈夫」
「でも……」
「結菜が濡れるほうが嫌」
さらっと言われた言葉に、私は一瞬だけ黙った。
蓮は気にした様子もなく、前を向いて歩いている。
昔から、こういうことを自然にする。
私が転びそうになれば手を出してくれる。
荷物が多ければ持ってくれる。
寒ければ「寒い?」と聞いてくる。
それが蓮にとっては普通なのだろう。
私にとっても、今までは普通だった。
なのに。
その日は、なぜか少しだけ胸がくすぐったかった。
雨音の中で、傘の下だけが妙に静かに感じる。
肩が触れそうなくらい近い距離。
隣から聞こえる蓮の足音。
時々、制服の袖が触れる。
私は何となく前を向いたまま歩いた。
どうしてか、蓮の顔を見るのが少し恥ずかしかった。
「え、雨?」
空を見上げる。
朝は晴れていたから、傘なんて持ってきていない。
どうしようと思っていると、隣から小さなため息が聞こえた。
蓮が鞄から折りたたみ傘を取り出している。
「……持ってたの?」
「朝、降るかもって言ってたから」
そういえば、天気予報でそんなことを言っていた気がする。
私は完全に忘れていた。
傘が開く。
自然な動きで蓮が私のほうへ傘を傾けた。
「入って」
「でも、蓮が濡れるよ」
「いいから」
そう言って、少しだけ傘を私のほうへ寄せる。
その分、蓮の肩が雨に近づく。
「蓮、そっち濡れてる」
「大丈夫」
「でも……」
「結菜が濡れるほうが嫌」
さらっと言われた言葉に、私は一瞬だけ黙った。
蓮は気にした様子もなく、前を向いて歩いている。
昔から、こういうことを自然にする。
私が転びそうになれば手を出してくれる。
荷物が多ければ持ってくれる。
寒ければ「寒い?」と聞いてくる。
それが蓮にとっては普通なのだろう。
私にとっても、今までは普通だった。
なのに。
その日は、なぜか少しだけ胸がくすぐったかった。
雨音の中で、傘の下だけが妙に静かに感じる。
肩が触れそうなくらい近い距離。
隣から聞こえる蓮の足音。
時々、制服の袖が触れる。
私は何となく前を向いたまま歩いた。
どうしてか、蓮の顔を見るのが少し恥ずかしかった。