幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い
放課後。
私は蓮と一緒に学校を出た。
「今日、どこか寄る?」
「どうしようかな」
「この前のアイスは?」
「もう食べた」
「そっか」
「でも、お菓子なら買いたい」
「じゃあコンビニ?」
「うん」
いつものように並んで歩く。
夕方の道は、少し涼しくなっていた。
「そういえば」
蓮が突然言った。
「何?」
「この前、昔の写真見つけた」
「えっ、どんなの?」
「小学生のときの」
「見たい!」
「家にある」
「今度見せて!」
「いいけど」
「絶対だよ?」
「分かった」
私は嬉しくなって笑った。
「懐かしいなあ」
「結菜、昔から変わってない」
「どこが?」
「うるさいところ」
「ひどい!」
蓮が笑う。
私も笑う。
こういう時間が好き。
くだらない話をして。
笑って。
何も考えずに一緒にいられる。
それは昔から変わらない。
……なのに。
最近は、こういう時間が終わるのが少し寂しい。
「ねえ、蓮」
「ん?」
「高校卒業したらさ」
「うん」
「今みたいに、一緒に帰れなくなるのかな」
口にしてから、少しだけ不安になった。
卒業したら、進路も変わる。
今みたいに毎日会えるとは限らない。
そう考えると、胸がきゅっとした。
「……どうだろ」
「そっか」
「でも」
「?」
蓮が私を見る。
「俺は、会うと思う」
「……ほんと?」
「うん」
その言葉だけで、少し安心した。
「じゃあ、約束ね」
「約束」
蓮が笑う。
その笑顔を見ながら。
私はふと思った。
ずっと一緒にいたい。
高校を卒業しても。
大人になっても。
できるなら、ずっと。