幼なじみの蓮くんが、最近なんか甘い

いつもと少し違う

 次の日の朝。


「眠い……」


 私は大きく伸びをしながら、教室へ向かっていた。

 昨日は帰ってからすぐに宿題を終わらせるつもりだったのに、ベッドに座った瞬間、眠気に負けた。

 結局、夕飯まで少し寝てしまった。


「結菜、おはよ」

「おはよー」


 教室に入ると、友達がいつものように声をかけてくる。


「昨日、雨大丈夫だった?」

「うん。蓮が傘持ってたから入れてもらった」

「……へえ?」

「なに?」

「いや、別に?」


 昨日と同じような笑い方。

 なんだろう。


「またその顔してる」

「だってさー」


 友達は机に頬杖をついて、私を見る。


「蓮って、結菜にだけちょっと優しくない?」

「え?」

「昨日だって傘持ってたんでしょ?」

「うん」

「普通、折り畳み傘って一人用じゃない?」

「そうなの?」

「なのに入れてくれたんでしょ?」

「だって、私が濡れるからじゃない?」

「……それが優しいって言ってるの」

「幼なじみだもん」


 私は何の疑問もなく答えた。

 すると友達は、なぜか大きなため息をついた。


「結菜って、本当に鈍いよね」

「またそれ?」

「昨日も言われた?」

「……蓮にも言われた」

「ほら!」

「何が?」


 友達はもう一度ため息をついた。

 私はますます分からなくなった。
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