浅葱と萌葱の検死報告〜ラスト・ドレスを纏ったシンデレラ〜
白夜の低い声が部屋に響いた。夕鈴が薔薇の入った花瓶に特殊なライトを当て、声を上げる。

「血液反応がありました!この花瓶でライラさんを殴り付けたんですね」

「最初に花瓶で殴打。そしてリッキーにライラさんを襲わせた……」

捜査員の一人が部屋に駆け込んでくる。

「車のタイヤから血痕の痕跡が見つかりました!髪の毛もありました!」

完全にクロだ。ロキシーは唇を噛み締める。殺人という大罪を背負わされたリッキーは、事の重大さなど知る由もなく、主人たちの間を彷徨いている。ロキシーがため息を吐いた。

「……アーサー・ブースに疑いの目が全部向けられると思ったのに」

白夜は耐えられなかった。激しい怒りが彼女の中で湧き上がる。白夜はロキシーの前に素早く移動し、彼女の頰に平手を喰らわせた。面食らった様子のロキシーの胸ぐらを掴み、日本語で捲し立てる。

「あんた、自分が何やったかわかっとんのか!!リッキーを殺人の道具に使ったんやで!?リッキーがどんな辛い過去を持っとるか、あんたが一番知っとるんやろ!?せやのに!!」
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